「スポーツ自転車って何万円ぐらいを買えばいいですか?」

「初めてのスポーツ自転車って何万円ぐらいが目安ですか?」

こんなざっくりとした質問は多いですよね。僕もよく聞かれます。

 

まず予算感の目安を考えてみましょう。ジャンルを気にせずにホントざっくりと。

ものすごく個人的な感覚ですけど、自転車本体だけで5万円ぐらいが予算の最低ラインだと思います。僕が初めて買ったスポーツ自転車も、ヨンキュッパの自転車でした。もう20年以上前のことですけどね。

それはジャイアントのマウンテンバイクでした。当時のジャイアントのブランド力はいまほどはなくて、でも自転車屋のおっちゃん(あえて”おっちゃん”と言おう)は、「台湾製だけど値段の割にはいいよ」と教えてくれたのでした 。今ではジャイアントに限らず台湾製は品質がいい、安心できるというブランド力が浸透していますけどね、当時はそうじゃなかったんです。

おかげさまで、福井から上高地まで丸一日半かけて250km走ったり、キャンピング仕様で四国一周もしたりと、5万円の自転車でも楽しませてくれました。

 

2016モデルだったら、このグレードぐらいってことになるのかな?

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参照元 GIANT ATX 27.5 2
53,000円(税抜き)
15.1kg(405mm)

サスペンションもついてるし、ディスクブレーキまでついてる。20年前はスペンションもディスクブレーキもトップクラスのレースバイクの装備だったから、当時の5万円の自転車についているわけがないし、存在さえも知らなかった。そんな昔に想いをはせると、けっこういいじゃんって素直に思います。想いをはせなくても、いい感じですけどね。

細かく見れば気になるところもあるけど(最低価格帯なので当然です)。

例えば、サスペンション。これのインナーチューブが低価格帯はスチール製だと考えて間違いない。サスペンションが動く筒の部分ね。これが雨ざらしになっていると、サビサビになってしまう。駅やスーパーの駐輪場で見かけるのはそんな感じでサビてるものが多いですね。自転車が悪いんじゃなくて、手入れもせずに雨ざらしにしていれば痛むのは当然だよねってことなんですけどね。10万円クラスになると、ここがアルミになります。錆びないし(アルマイト加工してある)、重量も軽くなります。

あと、リアの変速が7段ってところも気になりますね。これだと上位互換性が低いんです(後述します)。こういうところを見てショップさんは、予算が許せばもうひとつふたつ上のグレードにできたらいいよねってセールストークするわけです。低価格帯であっても、ちゃんと違いを説明してくれたら、いいショップさんだと思いますよ。

逆に最悪なのは、明らかなサイズ違いを押しつけるショップです。買ってからでは善処のしようもないのです。スポーツ自転車で大事なのはグレードではなく、サイズですからね!

そういうことはネットショップでは教えてくれません。なぜなら、サイズって体格の問題だけじゃなくて、用途、習熟度、身体の柔軟性でも変わってきますからね。ネットショップが的確に答えられるはずがないんです。例えばMとLの2サイズで悩むこともしばしばあります。そんなときはショップスタッフのノウハウや、丁寧なヒアリングの技術が問われます。

 

正しいサイズを選んでいることを前提に話を進めましょう。

もうワングレード上を見ますね。

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参照元 GIANT ATX 27.5 1
58,000円(税抜き)
15.0kg(405mm)

こちらはリア8段です。リアのスプロケット(ギヤ)を取り付ける部分である、ハブ(車輪の回転部分)が9速や10速と互換性があるので、グレードアップしやすいんです。5千円の差なので、この予算感なら、5千円上乗せしてもいいかもしれません。

こういった変速系の部品のことをコンポ、もしくはコンポーネントと言います。このコンポの互換性については、製品それぞれで細かなルールもありますけど、だいたい上記のような感じです。

ちなみに、クロスバイクでは4~5万円あたりがボトムラインです。ロードバイクだったら8万円ぐらいですね。

 

 

ショップではボトムラインは8万円ぐらいって言うけれど?

 

僕は自転車のフリーライターとして、今回のテーマである「初めてのスポーツ自転車っていくら?」という記事も数え切れないほど書きました。それらの話で多かったのが、スポーツ自転車の最低価格ラインは8万円、できれば10万円ぐらい」というショップさんの声でした。

①「パーツの精度がいい」
②「上位互換性が高い」

この二つが主な理由ですかね。

①については、例えばディレイラー(変速機)やブレーキなどの微調整がしやすいということと、調整した後にズレにくいということがあります。低グレードだと、あちらを立てればこちらが立たず、ということがわりとあります。

②については例えばリア7段の変速だと、8段以上にグレードアップしたいと思っても、ホイールのハブを交換しないといけません。ホイールを組み替えてハブを交換するか、後輪をまるごと交換する必要があります。ホイールの組み替えは工賃がけっこうかかるので、このクラスでホイール組み替えの選択肢はオススメできません。でも最初から8段の自転車にしておけば、余計な出費を抑えて9段、10段へとグレードアップにすぐ対応できるんですよ。

ところで、コスパ高いジャイアントを例に挙げたのは失敗だったかなぁと気づきました。

数年前であれば、7~8万円クラスがこの互換性の境界線だったのですが、今回の例だと5千円しか違わないので、あまり説得力がないかも……。

 

ついでに、7~8万円クラスもチェックしてみましょう!

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参照元 GIANT TALON 27.5 3
75,000円(税抜き)
13.9kg(430mm)

特筆点としては、
油圧式ディスクブレーキ
リア9段変速
約1kgほど軽い
ってところですかね。

 

 

次ページで、この3台の主な特徴、違いをまとめてみましょう。