元祖「マウンテンバイクの聖地」白馬岩岳が再び常設コースになったので走ってきた!

白馬岩岳をローカルライダーに根付いたMTBコースとして再建

 

白馬岩岳と言えば、日本のマウンテンバイクファンにとっては「聖地」とさえ言われてきました。1990年代には春と秋には大規模なMTB大会が開催され、海外トッププロライダーも多数来日。今の30代以降の世代にとって、マウンテンバイクと言えば岩岳抜きには語れない……そんな時代があったのです。ところが、岩岳の夏期休業とMTBコースの閉鎖で、白馬岩岳は国内のMTBシーンから姿を消しました。たしか、最後の大会は1998年だったと思います。

 

その白馬岩岳のMTBコースが常設コースとして復活! 案内してくれたのは、スパイシーレンタルのMTBガイドツアー、堀勇さん。堀さんは昨年までは自らMTBガイドツアーを主催していましたが、今年はスパイシーレンタルの一員として白馬周辺でMTBガイドをしています。

スパイシーレンタルのMTBガイドツアー、堀勇さん。

スパイシーレンタルのMTBガイド、堀勇さん。

 

ゴンドラ駅入り口。

ゴンドラ駅入り口。

レンタルバイクはコナのハードテイル。

レンタルバイクはコナのハードテイル。

ヘルメットやプロテクターもレンタルあり。

ヘルメットやプロテクターもレンタルあり。

ゴンドラ山麓駅のチケットセンターにスパイシーレンタルの受付場所があります。ここでMTBコースの入場とガイドツアーの申し込み、MTBやプロテクター類もここで借りられます。

 

昔は乗り場からず~っとゴンドラ渋滞していたんですよね~。

昔は乗り場からず~っとゴンドラ渋滞していたんですよね~。

バイクラックは90年代当時のものを使います。

バイクラックは90年代当時のものを使います。

スパイシーレンタルの受付のすぐ脇に、ゴンドラ乗り場入り口があります。ゴンドラにバイクを積載するラックは、90年代当時に使っていたものだそうです。

 

ゴンドラで上るほどに気分昂ぶる!

ゴンドラで上るほどに気分昂ぶる!

おーこの景色だ。懐かしい!

おーこの景色だ。懐かしい!

ゴンドラに乗り眼下を眺めると、1990年代の当時、駐車場がメーカーブースやライダーなどMTB一色で埋め尽くされていたことを思い出しました。当時を知る岩岳世代はこれだけでも興奮するってもんです!

 

山頂からの眺めが気持ちいい!

山頂からの眺めが気持ちいい!

 

 

MTBコースは2種類。ゴンドラに乗って山頂から降りてくるダウンヒルコースと、麓のコースを周回する距離約4kmのクロスコース。今回はダウンヒルコースの途中からクロスコースへと走ってきました。

麓から山頂までの標高差は約500m強。山頂からの眺めがいいですね!

 

山頂にはいろんな施設があります。

山頂にはいろんな施設があります。

散歩道やドッグランなども整備されています。

散歩道やドッグランなども整備されています。

山頂のねずこの森にはツリーデッキやスパイダーネットなどのアスレチックが。

山頂のねずこの森にはツリーデッキやスパイダーネットなどのアスレチックが。

岩岳山頂には、カフェレストラン「スカイアーク」や見晴台、山頂ゆり園などがあります。ドッグランもあるので、ワンコ連れのお客さん多数でした。「ねずこの森」という山頂トレッキングコースもあります。マウンテンバイクコースを走るだけでなく、自転車から降りて森でリラックスする時間も楽しそうです。

 

獣害対策の電気柵を外して通ります。

獣害対策の電気柵を外して通ります。

看板には「マウンテンバイク」の文字が……。

看板には「マウンテンバイク」の文字が……。

ダウンヒルコースは整備中なのでガイドの指示に従って入り口へ。獣害対策の電気柵を外して通ります。電気柵の看板、よく見ると透けて「マウンテンバイクコース」という文字が見えます。これ、昔の看板の再利用なんですね。そんな痕跡を見つけて、なんとなくホロリ。

 

バンクやウェーブなどで、気持ちよく走れるコースに。

バンクやウェーブなどで、気持ちよく走れるコースに。

北アルプスをバックにジャンプ!

北アルプスをバックにジャンプ!

コースは林道の右脇にフラットなダートを新設。ウェーブ区間でジャンプ! まだ造成中だったので区間は短かったけど、マウンテンバイクらしい浮遊感が楽しめました。こんな感じの気持ちいい区間がどんどん増えていくでしょう!

 

カミカゼダウンヒルと呼ばれてました。

カミカゼダウンヒルと呼ばれてました。

最初のストレート区間はかなりスピードが出ます。ここを10年以上前は、いまよりも性能では劣るMTBでガッツリ下っていたんですね。「フロントサスペンション100mmでダウンヒルフォーク」なんて言っていましたが、いまじゃxcバイクのスペックです。でもここで「カミカゼダウンヒル」なんてやっていたんですよね。

堀さんによると、写真の白樺が生えている斜面にも自由にコースレイアウトできたらいいな~というのが今後の構想だそうです。

「まず一本のラインを気持ちよく下れるようになったら解放して、ビジターの人も受け入れたい。自分たちのアイデアもどんどんゲレンデ側に投げかけてアイデアを実現ししたい」ということなので、今後も岩岳復活以上の充実したMTBコースを期待しましょう。

 

シングルトラックはほどよくテクニカル。

シングルトラックはほどよくテクニカル。

麓に広がるクロスコースよりはやや難易度が高いのです。

麓に広がるクロスコースよりはやや難易度が高いのです。

林道を降りて、最初のシングルトラック区間。さっきまでの急斜面な林道に比べたら斜度がゆるやかなので、スピードが出すぎずに気持ちがいい! 高原のトレイルライドって感じです。ところどころ、小振りなドロップオフもあります。

 

おっと、シングルトラックの中に年代モノのフロントフェンダーの残骸が……。掘れば20世紀を感じさせる遺物がまだまだ出土するのかもしれませんね。

 

再び林道に出てからのウォールライド!

 

当時を知る者には懐かしいスイッチバック区間。このあたりまで走ると、またまた当時の光景がよみがえります。アラフォー以降の世代にはたまりません! 「おっさんホイホイ」って感じです(笑)。

 

まだ走れない造成中のコースも見せてもらいました。 地形をうまく利用して、気持ちの良いコースを造ろうとしているとのことです。ローカルライダーの冬の遊びであるスノーボードの動きとマウンテンバイクの動きを重ね合わせて、コースレイアウトを考えているのだそうです。

造成中だったシングルトラック。

造成中だったシングルトラック。

地形とレイアウトのバランスが難しい……。

地形とレイアウトのバランスが難しい……。

「ローカルライダーと一緒に試行錯誤しながら作っています。トレイルの作り方やレイアウトを、作るプロセスの中で学びながらノウハウを共有しています。週末になるとローカルライダーが『今日はなにかやることある?』って感じで一緒にコース作りをしてくれます。今はメインのコースをきれいにしてまず走れるようにすることが目標」。

スキー場が管理するコースではありますが、ローカルライダーに愛されるトレイルでもあるのだと感じました。堀さん自身もガイドというプロフェッショナルな立場以前に、ローカルライダーという雰囲気でもあります。だからこそローカル仲間が集まって一緒にコース作りができるのでしょうね。

 

途中、ゴンドラ駅の麓へ続くダウンヒルコースから外れて、林間の「クロスコース」を走りました。

 

「クロスコース」には看板があります。ダウンヒルコースはガイド同伴でないと走れません。でもここは期間中であれば、ガイド同伴ではなくても走れます。

 

斜度も緩くなり、難易度はダウンヒルコースよりもかなり低いので、マウンテンバイク初体験という人でも気持ちよく走れると思いますよ。木々の間を縫ってゆる~く走る感じが最高です! でも初体験の人はガイド同伴をオススメします。コースと言っても山の中、マウンテンバイクはアウトドアスポーツですから。

 

 

林間コースを走りながら麓に戻ってきました。グリーンシーズンの岩岳はゆり園などの一般的な観光が中心になりましたが、90年代後半の当時は、ここをマウンテンバイカーが埋め尽くすといってもいいほどに集結していたんですよ。それを現地でつい懐かしんでしまいました。でも堀さんたちは、地元に根付いた活動を考えています。

「今後、このコース作りにかかわっていく上で僕の目標は、地元のマウンテンバイク文化を育てていくことです。岩岳のMTBコースがあれだけ盛り上がったんだから、地元ライダーのローカルヒーローがいてもおかしくない。でもそういうライダーは現れなかった。結果としてマウンテンバイクの文化が地元に根付かなかったんです。今後、マウンテンバイク全体が盛り上がるような動きにつなげたい」。

ガイドしてくれた堀さんは、地元に根付いたマウンテンバイク文化を岩岳で育てたいという目標を持っています。岩岳というフィールド自体は同じであっても、90年代とはまた異なるマウンテンバイク文化がここで再び育っていくのだと感じました。

 

なお、2015年9月19~23日のシルバーウィーク限定でダウンヒルコースも一般開放されます!
他にもグルメフェアなどのイベントもありますよ。

◆レンタル&ガイドツアーについて (スパイシーレンタル)
公式ホームページ:spicymtb.wordpress.com

◆クロスコース&ダウンヒルコースについて (ゆり園&秋の森 マウンテンビュー)
公式ホームページ:www.nsd-hakuba.jp
MTBコースの詳細

そして2015年10月10・11日はアジア初開催の「シングルスピード世界選手権も、ここ白馬岩岳で開催されます!! 新たな伝説の始まりですね!

 

白馬岩岳MTBコース(クロスコース、ダウンヒルコース)  Potalink コース紹介ページ