おかっぴ先生に聞く、スポーツ自転車を乗りこなすポイント

「はじめてのゴンゾー」「スキルアップライド」の講師をしているおかっぴさんにインタビュー。マウンテンバイクのライディングテクニックを鍛えるポイントについて伺いました。ロードバイクや街乗りなど、他ジャンルでも役立つ内容ですよ。

「自転車を操る楽しさを伝えたい」とおかっぴさん。

 

前輪が自分の顔の下にある感覚をつかもう

―「はじめてのゴンゾー」お疲れ様でした。短時間で盛りだくさんの内容でしたね。中でもこれは重要ってことは?

「頭の位置ですね。ハンドルの上にアゴを置くイメージ。頭の重さだけをハンドルの上に置いて、手を上から置くようにしてグリップを握る。あと顔と前輪が一緒に進みたい方向を向いていれば、自転車は言うことを聞いてくれます。それは左右だけではなく、上下でも同じです。まずはそこから始めて、次にいろんなことに繋がりますよ。

なによりも実際にやってみること。それも大げさにやること。そして繰り返して調整していく。知るだけではなく反復してみることが大事ですね」。

―超シンプル!

「考えるほど言うことはどんどんシンプルになって、そこから応用を利かせていく感じですね。ただ、そのシンプルな部分だけが伝聞して、違った意図で受け止められてしまうこともあるんですが。だからスクール中も細かい事は個別に伝えますし、他の参加者には『自分じゃない人へのアドバイスが聞こえていても、聞き流すか参考程度にしてください』とお願いしています」。

ハンドルの上にアゴを置くイメージ。

 

自転車を操る「センス」は鍛えられる!

―マウンテンバイクだけに限ったことはないのですが、自転車の乗り方を学ぶ機会って多いようで少ないのかもしれませんね。

「明確にスキルということに集中してやっているスクールって少ないかもしれませんね。ジャックナイフとかウィリーとかやる寺子屋という個別レッスンをもともとやっていて、そこの参加者からオフロードコースでスクールをやらないんですかって言われたのがゴンゾーパークでスクールを始めたきっかけですね。

僕自身の楽しみは自転車を扱えるようになるっていうことが中心にあるんですよ。マウンテンバイクでもシチュエーションに関係なく、自転車を操ることが楽しい。そのことがスクールを通して伝わればいいなと思っています」。

―ロードバイクなどのスポーツ自転車ブームということもあってか、峠道などの下りでの事故が増えているようです。多くの自転車乗りにスクールを受けてもらえるといいなと思いました。

「自転車の事故が増えていることに対して相談を受けることも実はあるんですよね。舗装された平地でやったコーナリングの練習だけでも、ロードバイクでやれば十分な練習になります。自転車から返ってくる感触をちゃんと感じられる練習が必要だと思いますね。

自分→自転車→地面、地面から力が返ってきて、地面→自転車→自分というふうに、力の往復が多ければ多いほど自分のセンサーが働いて、身体もうまく動くようになるんです。自転車がどうなっているのかを感じて、それに対して自分の動作を乗せていくという相互の関係です。

なにかが起こった原因を自転車や路面だけに求めるんじゃなくて、自分に原因を求めることで、いわゆる“センス”の差を克服できるんです。それはトライアルをやっていて、よく分かりました。

いま乗っている機材、セッティングのままで自分がどう動いたら上手くいくのか。ということを考えていると、遊びの幅が広がりますよね。モノ選びやセッティングとか、自転車にはそういう楽しみはあるんですが、それとはまた別の楽しみの話として捉えてもらえればと思います」。

物理的な力が釣り合っていれば、グリップに親指を添えるだけでコーナリングできる。

 

参加者が「ひとつモノにした」と思えるようにしたい

―ところで、参加者にとってスクールとの相性があるという話を耳にすることもあるんですが、主催者側としてはどう思いますか?

「教えている人によって趣旨や切り口が違いますね。僕みたいに身体の位置を切り口にする人、自転車を切り口にする人、ペダリングを切り口にする人、スクールにはいろいろあります。

例えば、路面のギャップを超えるとき。僕のように自分が上にあがってから落とすんだよ、っていうのは、別の人はまったく違う教え方をしていることがあります。それは状況によってはそれでもいいし、そうではない場合もある。僕の教える事も同じです。シンプルにすることで伝えやすくなりますが、状況によっては矛盾が生じる場合もあります。

スクールでは、教える人の話をまずはフラットに受け止めてやってみることが大事じゃないでしょうか。自分の中である程度形ができている人はそれが難しいことがあります。たとえば、ハンドルの上にアゴを置いてみてねって言っても、人によってはうまくできない。深く頭を下げるという動作がアタマの中にないので、理解はしていても身体が素直に動かないこともあるんです」。

スクールでは素直に実践してみることが大事。

「今日の参加者の中にはオートバイに乗り慣れている人がいました。モトクロスとかではマウンテンバイクほど頭を下げるという動作がないので、意外に自転車は難しいねなんて話していました。いろんな場面で頭を下げる動作を繰り返すうちに、ああ、これかって理解してもらえたようです。

スクールをやっている間に、参加した人が一つ上手になった、モノにした、できるようになって良かったと思ってもらえるようにすることはいつも考えています。初めて参加する人だけでなく何度も参加している人でも、そう思ってもらえるようにしたいですね」。

―僕も聞いているだけで「なるほど~」と思っていました。あっ、知るだけじゃなくて、実際に繰り返しやってみることが大事ですよね(笑)。

おかっぴさんのウェブサイト route-okp.com

ゴンゾーパーク gonzopark.com