「急がば回れ!」で0.1秒速くコーナリングする方法 (シクロクロス東京2016 コーナリング検証編)

 

コーステープの結び目が左腕に重なるあたりをA地点としています。

s-1-1のライダーがスタートしました。

 

s-2-4続いてのライダーもスタートです。

 

s-3-3がA-B間を通過。

は大きく回り込んでいるので、フレームアウトしました。

 

s-5-6がB-C間を通過。

はまだB地点に着いていません。

 

s-4-3

がA-B間を通過。

大きく回り込んでいるので、A-B間で0.26秒遅れました。

スロープ入り口のB地点でのラインは、20cmほどアウト側にふくらんでいます。

しかし大きく回り込んだので、バイクの向きがよりも次のコーナーのイン側に向かっています。これでC地点を曲がるラインが直線的になり、舗装路に泥がたまっている滑りやすい場所の転倒リスクを軽減しています。

またのライダーは、スロープを下り始める直前で両足のペダルの高さをそろえてスタンディング状態になっています。この場合のスタンディングとは立ち漕ぎのことではなく、ペダルの高さを左右でそろえて、ペダルの上に立つ、という意味です。

このフォームはオフロードを走るには必須のフォームです。

マウンテンバイク関連のテクニック本を見ると、多くの写真が両足の高さをそろえてペダルの上に立つ、スタンディングで構成されているはずです。

 

s-6.1-1

がB-C間を通過。この4mほどのスロープで0.1秒挽回しました。

下り坂を使って加速しているということです。

 

s-6-3

のライダーはCを通過してすぐに、スタンディングから再びサドルに座りペダリング。

2つめの直角コーナーで、に比べては直線的なラインで脱出していきます。

 

s-7-4

最後のD地点は奥に見える黄色いパイロンがライダーの頭と重なったところにしています。

がC-D間を通過。

 

s-8-5

 

がC-D区間を通過。ここで、0.29秒縮めました。

やはり、B-C間スロープの下り坂をうまく使ってD地点まででしっかり加速しています。

 

s-9-1

というわけで、冒頭の写真のまとめ。

のライダーに比べて、のライダーは0.13秒速く走っていました。

 

ここで稼いだ0.13秒というのは、シクロクロスのエリート男子60分の競技時間の中では極めてわずかな数値です。

しかし、
・C付近の泥で滑りやすくなっているリスク
・C-D間の直線での再加速での力の消費
この2点をカバーしつつ、タイムまで短縮できています。
ローリスクになって、しかもリターンは必ずある。やらない理由がありません。

 

「急がば回れ」という言葉をそのまま表したよう素晴らしい走りでした。